OpenAIがイーロン・マスクのSpaceXを抜いて評価額1位のスタートアップに
ChatGPTの開発元であるOpenAIの評価額が5000億ドル(約73兆8000億円)に達しました。これにより、イーロン・マスク氏が率いる宇宙開発企業「SpaceX」を抜いてOpenAIがスタートアップで最も高い評価額の企業となりました。
OpenAI Completes Share Sale at Record $500 Billion Valuation - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2025-10-02/openai-completes-share-sale-at-record-500-billion-valuation
OpenAI overtakes SpaceX after hitting $500bn valuation
https://www.ft.com/content/f6befd14-6e8e-497d-98c9-6894b4cca7e4
OpenAI wraps $6.6 billion share sale at $500 billion valuation
https://www.cnbc.com/2025/10/02/openai-share-sale-500-billion-valuation.html
Bloombergなどの報道によると、OpenAIは「従業員が自社の株式を売却できるようにする契約」を締結し、実際に「ソフトバンクグループ」「Thrive Capital」「Dragoneer Investment Group」「MGX」「T. Rowe Price」といった投資企業に対して株式の売却が実行されたとのこと。この取引によって、OpenAIの評価額は5000億ドル(約73兆8000億円)となりました。
これにより、OpenAIは評価額4000億ドル(約59兆1000億円)のSpacXを抜いて最も市場価値の高いスタートアップとなりました。
OpenAIは従業員に対して最大103億ドル(約1兆5200億円)の株式売却を承認していましたが、実際に売却された株式は66億ドル(9740億円)にとどまりました。関係者は「取引への参加率の低さは、OpenAIの長期的見通しに対する従業員の自信を示している」と指摘しています。また、関係者は「投資家はOpenAIの株式購入に対して依然として強い意欲を示している」とも述べています。
なお、イーロン・マスク氏はOpenAIに対する最初期の投資メンバーなのですが、2025年8月には「AppleとOpenAIが市場を独占し、XやxAIのようなイノベーターが競争するのを阻止するため市場を支配している」と主張してOpenAIとAppleを提訴しました。さらに、2025年9月には「OpenAIがxAIの企業秘密を得るために従業員を不当に引き抜いた」と主張して新たな訴訟を提起しています。
イーロン・マスクがAppleとOpenAIを提訴、「App StoreランキングでGrokなどの順位を不当に下げている」と損害を主張 - GIGAZINE
これに対して、OpenAIはマスク氏の訴訟の棄却を連邦判事に対して請求しました。OpenAIは「私たちはイーロンの嫌がらせ戦術に対抗します。これは訴訟を装った嫌がらせです。OpenAIはどんな企業秘密も必要とせず、欲してもいません」とコメントしています。